お値打ち品のための取り組み お客様においしい料理をリーズナブルに提供するための取り組みを紹介します。

自社工場・サイゼリヤ農場の取り組み

サイゼリヤ仙台トマト農場 仙台若林地区に復興支援農場を開始

品種改良で農業の生産性向上を目指す

サイゼリヤがサラダの素材「レタス」まで遡った時、そこには製造直販業に向くサイゼリヤが欲しい「レタス」が存在しませんでした。
そもそも、サイゼリヤはレタスをサラダにしてお客様に提供します。
一方でスーパーなどの小売りは、レタス丸ごと玉のまま陳列して販売します。家庭でサラダを食べるときは、そんなに大量に食べないということもあり、スーパーで売れるレタスは外葉も入れて直径20㎝前後のサイズ。中身の大きさはハンドボールくらいのサイズです。
実質的な可食部分は200~300g、サラダ2~3皿にしかなりません。
1玉のレタスにはどれも「芯」があり、「芯」を取り除く作業を考えたら、
1玉から2~3皿分しか取れないのは効率が悪い。もっと大きいレタスが欲しい。大きくなっても食感はシャキシャキと柔らかく、味のあるレタス。そして1玉から5~7皿分は取れるレタス。50皿のサラダをつくるのに、25玉使うのか、10玉使うのでは効率が全然違います。
世の中にはないレタスだから、自分たちで種からつくるしかなかったのです。

品種改良で農業の生産性向上を目指す

始めたのは種の品種改良。そもそも日本ではレタスの大玉を目指す種屋も生産者もいません。サイゼリヤ専用に海外から大玉の種を取り寄せ、食感や味の傾向があう品種・日本の風土で栽培しやすい品種と欲しい品種を掛け合わせる。気の遠くなる時間のかかる作業です。開発開始サイゼリヤ(SZ)1号だったレタスの種は、今ではサイゼリヤ(SZ)18号まで改良が進みました。
レタスの玉が大きくなれば、生産者も楽になります。苗を25本植えて、25本収穫するのと、10本植えて10本収穫するので、提供できるサラダの量が同じだったら、10本の方が断然手間もコストもかかりません。その分違う作業ができて、もっとたくさんレタスを作ることもできる。サイゼリヤの品種改良が、農業の生産性を上げ、結果的にお客様においしくてリーズナブルな商品をお届けすることができるようになるのです。