株主の皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
外食産業におきましては、賃上げの効果等により、実質所得が増加に転じる中で、個人消費が増加するなど回復の基調を見せつつありましたが、昨年より続く米価格の高騰や円安による食材価格やエネルギー価格上昇の影響により、消費者マインドが弱含んでおり、引き続き厳しい経営環境となっております。
このような状況のもと当社グループといたしましては、世界中の人々においしくて健康的なイタリアの家庭料理を店舗で便利に楽しく食べていただくことを目指し、2024年9月には、店舗マネジメントレベルと店舗QSCのさらなる向上のため店舗運営部組織ではゾーンマネジャーを2名増員し、7ゾーン体制としました。
QRコードと顧客の携帯端末を使った注文方式の導入については、2025年8月末現在で約900店舗に導入し、年内の全店導入を予定しております。
今後もこのような取り組みを進め、収益力の底上げを行ってまいります。
また、新顧客獲得のために、国内では、2025年6月に忙しい朝もおいしくて健康的な朝食を楽しんでもらえるよう朝食限定メニューの実験を始めました。
未出店県である徳島県に2024年10月、愛媛県に11月、大分県に12月に出店をしました。
海外では、2025年5月にベトナムに1号店を出店しております。
既存商品の品質向上のため、定期的にグランドメニュー変更を行っており、2025年5月には、創業時からの思いや理念、商品づくりの考え方、人気メニューについての情報など、より多くのお客様にサイゼリヤを知っていただくため、ホームページのリニューアルも行いました。
これらの取り組みの結果、当連結会計年度の売上高は、2,567億14百万円(前期比14.3%増)、営業利益は154億99百万円(前期比4.3%増)、経常利益は158億5百万円(前期比1.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は111億64百万円(前期比37.0%増)となりました。
今期は、真のチェーンストアに向け、作業モデルづくり、店舗レイアウトモデルづくり、利益モデルづくりを推進してまいります。
また、利益体質強化のため、商品関連部門の組織変更、グローバルな視野でのサプライチェーン構築、DX推進、IT投資の継続を行ってまいります。

左/代表取締役会長
正垣 泰彦 Yasuhiko Shougaki
右/代表取締役社長
松谷 秀治 Hideharu Matsutani